L*O*V*E

わざと吐息を吹きかけるように、耳元で甘い声を出す先生。




耳も顔も、熱くなってくる。




「それってどういう…」




「そのまんまの意味だよ。昼間なんて予約で埋まってんの。夜間ならまだ空いてるだろ?」




その言葉に再び画面を見ると、確かに夜間なら空いているところがいくつかあった。




「ほんとだ…」




私が呟くと、先生はまたニヤリと笑い、言った。





「お前、そんな夜に俺に会いに来たいわけ?やらしー。」




今度は、お前って言ったー!!!?




「なっ…!仕方ないじゃないですか!お昼空いてないし、先生も今そう言って…」




話がとんでもない方向に行きかけ、必死に弁解すると、先生は爆笑し始めた。




「あはははは!!冗談だよ。怒るなよー凛!!」




この人は、天然なのか、わざとなのか。




なんでそんなサラッと、私の名前呼ぶのよ…。





「次はあさってな。“二人っきりで”頑張ろうなー!!」




!!!!!!!!!!!




二人っきりでってとこ、わざと強調した!!




私をいじめるだけいじめ、先生は去って行ってしまった。




次はあさって…か。



楽しみなようで、怖いような。




そんな、とんでもないドS王子に、私は出会ってしまったのだった。



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