L*O*V*E

「…というわけで、先方にこの資料を渡しに行かなきゃならんし、来週の会議の資料も作らないかんわけだ。」




山のようにある仕事を説明する部長の声に耳を傾けながら、由奈を盗み見る。




いつもと変わりなく、部長をまっすぐに見つめて話を聞いている。




「つまり、我々は非常に忙しい!!というわけで、今日は2人ずつに分かれて仕事をした方が効率的だと思うんだが、みんなはどう思う?」





「確かにこの仕事量は大変ですね…。私、先方に行ってきますよ?」




部長の問いかけに瀬尾が答えると、部長はニヤリと笑った。




「よし、じゃあ俺と瀬尾で先方に挨拶に行こう。北原と岬は、こっちの仕事を進めといてくれ。……北原、それでいいな?」




部長が俺を見て微笑んだ。




また、背中を押してくれた気がした。





「…はい。わかりました。」




部長とアイコンタクトをとりつつ、席についた。





「じゃあ、早速行くぞー、さーえちゃんっ!!」




「ちょっと部長!!ダメですってば、その呼び方!!」




そんなラブラブさを見せつけながら会議室を出て行った部長と瀬尾。





「………………」





数日ぶりの、由奈と二人っきり。





沈黙の時間が流れる。


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