L*O*V*E
「だから、互いのために離婚を決意した。お互い嘘を重ねたままの結婚生活だったけど、きちんと終わらせてきたから。」
「健斗…」
「だから…」
そこまで言いかけて、一歩ずつ由奈に近づいた。
「……………いいの?」
その時、由奈が何か呟いた。
「ん…?」
「もう……我慢しなくていいの?」
「…うん」
「一晩中一緒にいても…いいの?」
「…うん」
「わ…私だけの健斗になってく……きゃっ…」
我慢できずに、目の前の華奢な身体を強く強く、抱きしめた。
「由奈…好きだ。」
「健斗…」
「…愛してるよ。」
由奈の頬に伝う涙を拭い、乾いた唇にキスをする。
やっと、由奈を幸せにしてやれる時が来た。
だから、今までできなかったデートやいろんなことを、由奈と過ごしたい。
そう思い、もう一度由奈に、キスをした。