デキる女を脱ぎ捨てさせて
13.互いの気持ちは夢の中
残業をしていると珍しい人が顔を出した。
「あ、松嶋工場長。
今日は倉林支社長、出張でいないんです。」
「なんだ。西村一人で残業か。
西村はなんでも抱えてオーバーワークになりやすいから気をつけてやれって言っておいたんだがな。」
松嶋工場長の話し振りに思い当たることがあった。
最初の頃に倉林支社長から言われた言葉。
「君は一人で全ての仕事を受け持つつもりかい?」
言い方に棘があったように感じて素直に受け取れなかったけれど。
今なら分かる。
彼なりに私を心配してくれていたんだ。
今さらながらに知る彼の優しさに胸が熱くなった。
それなのに私は彼が出張で居ない日を見計らって残業をしていた。
松嶋工場長はまだ何か言い足りないのか、話を続けた。
「お前らどうなんだ。
倉が最近、どうも様子がおかしいんだ。」
様子がおかしいって言われても私は知らない。
あんなひどい女が倉林支社長の婚約者なんて!と思いはしたけど私が首を突っ込んでいいことじゃないと冷静になって気がついた。
「あ、松嶋工場長。
今日は倉林支社長、出張でいないんです。」
「なんだ。西村一人で残業か。
西村はなんでも抱えてオーバーワークになりやすいから気をつけてやれって言っておいたんだがな。」
松嶋工場長の話し振りに思い当たることがあった。
最初の頃に倉林支社長から言われた言葉。
「君は一人で全ての仕事を受け持つつもりかい?」
言い方に棘があったように感じて素直に受け取れなかったけれど。
今なら分かる。
彼なりに私を心配してくれていたんだ。
今さらながらに知る彼の優しさに胸が熱くなった。
それなのに私は彼が出張で居ない日を見計らって残業をしていた。
松嶋工場長はまだ何か言い足りないのか、話を続けた。
「お前らどうなんだ。
倉が最近、どうも様子がおかしいんだ。」
様子がおかしいって言われても私は知らない。
あんなひどい女が倉林支社長の婚約者なんて!と思いはしたけど私が首を突っ込んでいいことじゃないと冷静になって気がついた。