デキる女を脱ぎ捨てさせて
20.最愛の人とずっと…
酒蔵の人との打ち合わせを済ませた車内。
倉林支社長が口を開いた。
「西村さんの行きつけにもう一度連れて行ってくれないかな?」
優しく言った彼は仕事の雰囲気を纏った倉林支社長のまま。
上司として連れて行って欲しいのかな?と、真意がつかめずに「えぇ。分かりました」と固い返事を返した。
連れて行って欲しい行きつけ、と言えば一つしかない。
彼の運転で私達は『だんだん』を目指した。
駐車場に着くと車を停めた彼が私の手を取った。
そしてその手に優しくキスをした。
一瞬で倉林支社長から崇仁さんに変わったのが分かった。
「俺の緊張が伝わったのかな。
花音はいつもの花音でいて。」
微笑んだ彼が私の髪を優しく撫でて頭に手を添えると、そっと引き寄せた。
柔らかく重ねた唇にトクンと胸が高鳴った。
「さぁ。行こうか。」
緊張を口にした彼は、前に『だんだん』で拒絶されたことをトラウマに思っているのかな。
さすがに『だんだん』のおじさんも彼のこと前みたいに冷たく帰したりしないはず……。
私は小さく緊張しながら彼に続いて『だんだん』と描かれた暖簾をくぐった。
倉林支社長が口を開いた。
「西村さんの行きつけにもう一度連れて行ってくれないかな?」
優しく言った彼は仕事の雰囲気を纏った倉林支社長のまま。
上司として連れて行って欲しいのかな?と、真意がつかめずに「えぇ。分かりました」と固い返事を返した。
連れて行って欲しい行きつけ、と言えば一つしかない。
彼の運転で私達は『だんだん』を目指した。
駐車場に着くと車を停めた彼が私の手を取った。
そしてその手に優しくキスをした。
一瞬で倉林支社長から崇仁さんに変わったのが分かった。
「俺の緊張が伝わったのかな。
花音はいつもの花音でいて。」
微笑んだ彼が私の髪を優しく撫でて頭に手を添えると、そっと引き寄せた。
柔らかく重ねた唇にトクンと胸が高鳴った。
「さぁ。行こうか。」
緊張を口にした彼は、前に『だんだん』で拒絶されたことをトラウマに思っているのかな。
さすがに『だんだん』のおじさんも彼のこと前みたいに冷たく帰したりしないはず……。
私は小さく緊張しながら彼に続いて『だんだん』と描かれた暖簾をくぐった。