君がいるということ
第1試合目、萌川くんが通っている美園学園とのゲームが始まる。
みんな、合宿前と比べると断然成長してるけど、やっぱり萌川君たちには追いつくことで精一杯。輝くんがいるおかげで、点差はそこまで離されてはいないが、萌川くん達はまだまだ余裕がある。
1クウォーターの半分が終わる頃には、10点差が付けられていた。
友喜『風華、そろそろ』
「……。仕方ないね…。でも、2クウォーターの半分までだよ!」
私はタイミングをみて、友喜をコートにいれた。友喜が入ると離れた点差は、徐々に縮んできているが、相手はやっぱりなかなか点は入れさせてくれない。
萌川くんだけじゃない、他のメンバーも一人一人のレベルが高い。
4点差をつけられた状態で、1クウォーターが終了し、友喜はこの段階でもう汗だくだった。
友喜『…はぁはぁ…。ゴホゴホッ。』
「友喜、大丈夫?」
友喜『あぁ…体がここまで鈍ってたとはな…。それより2クウォーターからのことなんだがー』
友喜は呼吸を整えながら、2クウォーターの戦略をメンバーに話し始めた。2クウォーターが始まってから、点差は無くなったものの、なかなかこっち側のペースに持って行けてない。友喜も段々プレイが乱れ始めて、輝くん以外のメンバーのミスが増えてきた。私は、どうするが悩んでぼーっとしてると、大きな歓声が上がった。
萌川くんが3ポイント決めた瞬間だった。
私はこのタイミングで友喜を下げることにした。
友喜『風華っ!何で…今、引っ込めるんだ!はぁはぁ…』
「2クウォーターの半分までって言ったでしょ!」
まだ、約束まで10分はあったけど、友喜のプレイをみてさげた。友喜は私に抗議して残ろうとしたが、この後のために少しでも友喜を休ませるために、私は無理やりベンチに戻した。タイム後、萌川くんが私たちの目の前を通った。
萌川『私の友喜くんがちょっとやってない間で随分、お粗末なんじゃなくて?これじゃ、つまんないわ』
友喜『俺はお前のじゃねぇ!』
萌川くんは詰まらなそうにコートに戻って行った。第3クウォーターが始まって、最初に萌川君が先取点を決めた。どんどん私たちのチームは突き放されていっている。元同じ中学バスケ部のレギュラーの鞠子君と市村君は、中学の時よりも遥かに上手くなっているし、萌川と3人のプレイは最近一緒にチームになったとは思えないくらい息がぴったり合っている。私は必死に相手のペースを崩す方法は何かないか…。
友喜『風華。』
「ん?どうしたの!?」
友喜『萌川たちのプレイスタイルって、どっかで見たことあんだけど、何処のかわからないか?俺、喉のところまで出てきてんだけど思い出せなくて…』
友喜に言われて、試合をよく見てみると確かに前に見たことがある光景だった。
「わかった、広中のステップ…。」
友喜『広中のステップに自分の技を組み込んできたわけか!』
友喜・風華『風華「友喜」!』
きっと友喜も私と同じこと考えてる。私はてるくんに合図を送り、タイムアウトをとって、チームにこれからの作戦を伝えた。
みんな、合宿前と比べると断然成長してるけど、やっぱり萌川君たちには追いつくことで精一杯。輝くんがいるおかげで、点差はそこまで離されてはいないが、萌川くん達はまだまだ余裕がある。
1クウォーターの半分が終わる頃には、10点差が付けられていた。
友喜『風華、そろそろ』
「……。仕方ないね…。でも、2クウォーターの半分までだよ!」
私はタイミングをみて、友喜をコートにいれた。友喜が入ると離れた点差は、徐々に縮んできているが、相手はやっぱりなかなか点は入れさせてくれない。
萌川くんだけじゃない、他のメンバーも一人一人のレベルが高い。
4点差をつけられた状態で、1クウォーターが終了し、友喜はこの段階でもう汗だくだった。
友喜『…はぁはぁ…。ゴホゴホッ。』
「友喜、大丈夫?」
友喜『あぁ…体がここまで鈍ってたとはな…。それより2クウォーターからのことなんだがー』
友喜は呼吸を整えながら、2クウォーターの戦略をメンバーに話し始めた。2クウォーターが始まってから、点差は無くなったものの、なかなかこっち側のペースに持って行けてない。友喜も段々プレイが乱れ始めて、輝くん以外のメンバーのミスが増えてきた。私は、どうするが悩んでぼーっとしてると、大きな歓声が上がった。
萌川くんが3ポイント決めた瞬間だった。
私はこのタイミングで友喜を下げることにした。
友喜『風華っ!何で…今、引っ込めるんだ!はぁはぁ…』
「2クウォーターの半分までって言ったでしょ!」
まだ、約束まで10分はあったけど、友喜のプレイをみてさげた。友喜は私に抗議して残ろうとしたが、この後のために少しでも友喜を休ませるために、私は無理やりベンチに戻した。タイム後、萌川くんが私たちの目の前を通った。
萌川『私の友喜くんがちょっとやってない間で随分、お粗末なんじゃなくて?これじゃ、つまんないわ』
友喜『俺はお前のじゃねぇ!』
萌川くんは詰まらなそうにコートに戻って行った。第3クウォーターが始まって、最初に萌川君が先取点を決めた。どんどん私たちのチームは突き放されていっている。元同じ中学バスケ部のレギュラーの鞠子君と市村君は、中学の時よりも遥かに上手くなっているし、萌川と3人のプレイは最近一緒にチームになったとは思えないくらい息がぴったり合っている。私は必死に相手のペースを崩す方法は何かないか…。
友喜『風華。』
「ん?どうしたの!?」
友喜『萌川たちのプレイスタイルって、どっかで見たことあんだけど、何処のかわからないか?俺、喉のところまで出てきてんだけど思い出せなくて…』
友喜に言われて、試合をよく見てみると確かに前に見たことがある光景だった。
「わかった、広中のステップ…。」
友喜『広中のステップに自分の技を組み込んできたわけか!』
友喜・風華『風華「友喜」!』
きっと友喜も私と同じこと考えてる。私はてるくんに合図を送り、タイムアウトをとって、チームにこれからの作戦を伝えた。