君がいるということ
5月中間テストと遠足
入学式から早い事1ヶ月と半月が過ぎて、中間テストで悩まされている私。そして余裕ぶっこいて私を馬鹿にしてくる友喜…今日は私の家で勉強会。中間テストで赤点を取ると遠足の振替休日に補習を受けないといけない。
光希『ここの公式を使っていくと…答えは
こうなる(・∀・)』
「な、なるほど…。」
友喜『光希ちゃん、諦めた方がいいよ(・∀・)コイツの頭の悪さは鶏並みだぞ!』
「あんたって何でそういうことしか言えないわけ?私だって好きで頭悪くなったわけじゃないし、本当はみんなにだって迷惑かけたくない。邪魔するなら帰ってよ!!」
光希『まぁまぁ、風華落ち着いて。友喜くんのからかいは今に始まったことじゃないでしょ。それに迷惑だと思ったことはないよ。風華が理解できるまでちゃんと教えるから頑張ろ(・∀・)』
輝『中間テスト終わったら遠足もあるし、頑張ろう。これさえ乗り越えたら期末までは楽しめるよ。』
光希『輝、期末テストは言わなくていい…。余計に沈んじゃったじゃん…。』
輝『悪い…。』
勉強会は19時に終わり、ご飯とお風呂を済ませて、光希に教わったところをもう一度復習するためにやり始めたが、さっき教わったばかりなのに全然わからない。私は悔しくて気づいたら、涙が出ていた。
ガラガラ
友喜『風華、これこの間借りたマンガ〜ってお、お前、何泣いてんの?』
風華「…。」
友喜に泣いてるの見られた…。また、からかわれる…。
友喜『これ、ここ置いとくぞ』
友喜は何も言わずに、マンガを置いて自分の部屋に戻って行ったが、10分するとまた戻ってきた。
友喜『風華、机のもの全部どかせ。』
「は?いきなりきて何?私、今勉強してるんだから邪魔しないでよ。」
友喜『つべこべ言わず片付けろ。』
私は、何が何だか分からず勉強道具などを寄せた。すると、友喜が机にプリントを乗せてきた。よく見ると数学の問題っぽい。
友喜『まずは数学、10分以内に解け。分からない問題は、飛ばして時間余ったら分からなかったところを考えろ。これ終わったら英語、国語、理科、社会もやるからな』
「いきなりなんなの!!?」
友喜は私の質問を答えずに時間をはかり出した。約1時間後、私はやっと解放された。友喜は採点して私にその結果を渡した。100点満点中、理科20、社会40、国語36、数学8、英語0だった。
友喜『これが風華の今の実力だ』
「もう、いい加減にしてよ。そんなに私をいじめて楽しい?」
友喜『何言って…』
「友喜なんて大っ嫌い!!もう、帰ってよ!あんたの顔なんか二度と見たくない」
私は友喜を叩きながら心の中は悔しさでいっぱいだった。どんなに勉強してもすぐ忘れてしまう自分が情けなくて。
パシッ!
友喜を叩いてたら、友喜が私の手を止めた。
そして、頬を軽く叩いた。
友喜『俺はお前を馬鹿にするためにやらせたんじゃない!このテストで自分ができない部分を理解してもらうためにやってもらったんだ。』
「え?」
友喜『例えば英語、この問題はほぼ単語の問題なんだよ。単語を覚えてないってことは、文法をいきなりやっても意味ないんだ。』
友喜は一つ一つ細かく説明してくれた。そして私が覚えられないのは、勉強方法が合っていないと教えてくれて、問題への説明も光希よりもわかりやすくて、私でもすぐに解くことができた。
友喜『今日はこの辺でいいだろ!お前も もう寝ろよ。』
「…。」
友喜『どうした?』
「折角覚えたところ寝たらまた忘れそうで怖い…。」
友喜『大丈夫。心配なら早起きして学校行く前にさっきと同じところやってみな!このプリントやるよ。』
友喜はさっきやった同じプリントを置いて自分の部屋に戻った。私は友喜の言う通りに寝た。朝、1時間早く起きてもらったプリントをやったら、昨日教わったところは全部答えることができた。悔しいけど友喜のおかげ。
「友喜、おはよ。」
友喜『はよ〜。』
「き、昨日は遅くまでありがとう。」
友喜『別に…。てか、朝起きてやったのか?』
「うん。」
友喜『どうだった?出来たか?』
「お陰様で…。」
友喜『よかったじゃん。まぁ、出来て当然だけどな!俺、めっちゃ幼稚園児でもわかるように説明したからな。よかったな幼稚園児以下の頭じゃなくて笑笑』
「なんですって!!?」
前言撤回!!こいつはやっぱりムカつく!!
何で私にはそういう嫌味しか言えないの!!
私は友喜を置いて先に学校に向かった。
「光希、輝、おはよ!!」
光希『風華〜おはよー(*≧∀≦*)あれ?友喜くんは?』
「友喜?知らなーい(´ε` )」
光希『また、口喧嘩?…よくやるねー。』
光希は呆れた顔をした。教室に着き、クラスメートと話していると、隣の席の男の子に柄の悪い男子生徒が話しかけた。
男子生徒a『なぁ、相嶋〜ちょっと金貸してくれねぇかなぁ〜?俺、今月金欠なんだわ〜。』
隣席『え?何で僕が…。』
男子生徒b『何か言ったか?お前に拒否権はないんだよ。早く出せよ!!』
隣席『や、やめてよ…』
男子生徒a『あ"ぁ?文句あんのか?つか、男のくせに携帯小説かよ!』
男子生徒b『“天国からの贈り物”だってよ(*≧∀≦*)俺らが天国に送ってやろうか?笑笑』
「ねぇ、あんた達いい加減にしなよ!誰が何読んだっていいじゃない!!」
男子生徒b『女はすっこんでろ!!』
「はぁ?クラスメートがかつあげされそうになってるのに、すっこむわけないでしょ!!」
私は男子生徒に胸倉を掴まれたが、ちょうど予鈴が鳴り先生が来て、男子生徒は先生に連れていかれた。気づいたら私の手は震えていた。ホームルームが終わって、一部始終を見てたクラスメートにあまり隣の席の人に関わらない方がいいよと言われたが、私はほっとけない…。相嶋くんは黒縁メガネをかけてて暗くて口数少ないけど、いい人そうで声が透き通っててなんか懐かしい感じがした。
「ねぇ、相嶋くんだっけ?」
相嶋『……。』
「大丈夫だよ。私は周り気にしないから。」
相嶋『相嶋です…。』
「私は、齊藤風華。よろしくね(*≧∀≦*)」
相嶋『…。あの…僕に何か…?』
「そうそう。さっき“天国からの贈り物”っていう携帯小説読んでるって聞いたんだけど。それって初恋の男の子が亡くなって、その男の子との思い出の中に音楽があって、主人公が不良高校で音楽部を作っていく物語じゃない?」
相嶋『齊藤さんもこれ読んだことあるんですか?!』
「携帯小説ではないよ。絵本で読んだ。」
相嶋『えっ?これは携帯小説しか出てないですが…。』
「それはね、私は小説読むの苦手で絵本にしてもらったの。懐かしなぁ〜。珱ちゃん元気かなぁ。」
相嶋『っ!!』
「どうしたの?」
相嶋くんは何かに驚いた様子だった。だけど、何でもないと言って“天国からの贈り物”について語った。
光希『風華〜購買行こ〜(・∀・)』
「み、光希(*≧∀≦*)行こ行こ!!」
友喜『お前の腹の音隣のクラスまで響いてたぞ〜(´∀`)笑笑』
「鳴らしてないもん!!あっそうだ!!」
相嶋くんをお昼に誘おうと、振り返ったが相嶋くんはいなかった。休み時間が終わり教室に戻ると相嶋くんは机で本を読んでいた。
先生『今日の総活は遠足についてだ。遠足メンバーはこっちで決めたから確認して、メンバーごとに固まってくれ。』
遠足の行き先は茨城県。メンバー表を見ると、相嶋くんも同じ班で嬉しかった。班ごとに集まり、農家体験か海コースかを決め、私たちは海コースになった。海コースは、海で地引き網した後に水族館の順に回る。光希達も当然海コース。
「相嶋くんと一緒の班になれて嬉しい。いっぱい思い出作ろうね(*≧∀≦*)」
相嶋『うん…(*´ー`*)』
相嶋くんは照れ臭そうに返事をしてくれた。放課後、4人で帰る途中校門のあたりで相嶋くんと朝の柄の悪い男子生徒がいて、相嶋くんの肩に手を回して路地に入っていった。
「また、あの人たち…。」
友喜『風華?どうかした?』
「あ、みんな先に行ってて!!」
私は、相嶋くんを走って追いかけた。やっと追いついて、相嶋くんをみるとお腹を抱えて倒れ込んでいた。
「ちょっと!!相嶋くんに何したの?!」
男子生徒a『また、お前かよ。何?お前、こいつに惚れてんの?』
男子生徒b『私の彼氏に手を出さないでよってか(*⁰▿⁰*)』
友喜『ぷっ!お前ら小学生以下並みの会話してて恥ずかしくねぇの?』
男子生徒b『あ"?てめぇ、俺らを馬鹿にしてんのか?』
男子生徒a『ぶっ飛ばしてやろうか?』
友喜『いくらなんでも可哀想だろ?風華の彼氏って言われるコイツの気持ちにもなってみろ。毎日、くだらねぇ話させられて可哀想だろ。』
男子生徒a・b『は?』
「友喜〜!それ、どういう意味よ!!」
いつもの喧嘩が始まり、5分続いて終わった後男子生徒に話しかけようとしたら、もうその場にはいなかった。相嶋くんは私達の喧嘩をずっと眺めてた。
風華・友喜『おい、「相嶋くん大丈夫?」か?』
相嶋『…。』
相嶋くんは私達の手を取ろうとしたが、引っ込めて泣き出してしまった。私はびっくりしてどうしたらいいかわからなかったが、友喜は相嶋くんの手を取り立ち上がらせた。相嶋くんはメガネを外して涙を拭いた。
相嶋『な、なんで…2人は昔から自分の気持ちに真っ直ぐで居られるの…?』
「え…?昔から…?」
相嶋くんの問いに疑問を感じた私は、相嶋くんを見た。そこにはすごく懐かしい澄んだ瞳があった。
「よ、珱ちゃん…?ほ、本当に珱ちゃんなの?」
相嶋『風ちゃん…友くん…僕は…』
「!!珱ちゃんだぁぁ。゚(゚´ω`゚)゚。」
相嶋『ふ、風ちゃん?!』
私は珱ちゃんにまた会えたことが嬉しくて珱ちゃんに抱きついた。
珱ちゃんは小学4年のときに転校した。珱ちゃんは目がくっきりしてて透き通るような瞳で優しい心を持っている男の子。
珱ちゃんは今までのことを話してくれた。元々珱ちゃんは刈谷珱(かりや よう)だったが、親の離婚で相嶋 珱(あいじま よう)に変わったらしい。
友喜『お前ら…いつまで抱きついてんだ。( ̄v ̄+)』
「あ、珱ちゃんごめん…。苦しかった?」
相嶋『大丈夫だよ。風ちゃん、一層可愛くなったね。』
「ええぇ(//・ー・//)!!そ、そんなことないよ。」
相嶋『そんなことあるよ。ねぇ、友くんもそう思うよね?』
友喜『……。珱…お前…目が相当悪くなったんだな…。風華を可愛く見えるとは…可哀想に…有名な眼科行ったほうがいいぞ(*´Д`*)』
「ゆ、ゆ友喜〜!!どういう意味よそれ!!あんたこそ眼科行きなさいよ!」
帰りはほぼ友喜と喧嘩して帰った。珱ちゃんは私たちの喧嘩を見て笑っていた。珱ちゃんが今暮らしてるところは、私達の家の近くのアパートで、私達は登下校するようになった。
「珱ちゃーん、おはよう〜。」
相嶋『風ちゃん、友くん、おはよう( ^ω^ )』
友喜・風華『よ、珱?!「よ、珱ちゃん!?」』
つづく
光希『ここの公式を使っていくと…答えは
こうなる(・∀・)』
「な、なるほど…。」
友喜『光希ちゃん、諦めた方がいいよ(・∀・)コイツの頭の悪さは鶏並みだぞ!』
「あんたって何でそういうことしか言えないわけ?私だって好きで頭悪くなったわけじゃないし、本当はみんなにだって迷惑かけたくない。邪魔するなら帰ってよ!!」
光希『まぁまぁ、風華落ち着いて。友喜くんのからかいは今に始まったことじゃないでしょ。それに迷惑だと思ったことはないよ。風華が理解できるまでちゃんと教えるから頑張ろ(・∀・)』
輝『中間テスト終わったら遠足もあるし、頑張ろう。これさえ乗り越えたら期末までは楽しめるよ。』
光希『輝、期末テストは言わなくていい…。余計に沈んじゃったじゃん…。』
輝『悪い…。』
勉強会は19時に終わり、ご飯とお風呂を済ませて、光希に教わったところをもう一度復習するためにやり始めたが、さっき教わったばかりなのに全然わからない。私は悔しくて気づいたら、涙が出ていた。
ガラガラ
友喜『風華、これこの間借りたマンガ〜ってお、お前、何泣いてんの?』
風華「…。」
友喜に泣いてるの見られた…。また、からかわれる…。
友喜『これ、ここ置いとくぞ』
友喜は何も言わずに、マンガを置いて自分の部屋に戻って行ったが、10分するとまた戻ってきた。
友喜『風華、机のもの全部どかせ。』
「は?いきなりきて何?私、今勉強してるんだから邪魔しないでよ。」
友喜『つべこべ言わず片付けろ。』
私は、何が何だか分からず勉強道具などを寄せた。すると、友喜が机にプリントを乗せてきた。よく見ると数学の問題っぽい。
友喜『まずは数学、10分以内に解け。分からない問題は、飛ばして時間余ったら分からなかったところを考えろ。これ終わったら英語、国語、理科、社会もやるからな』
「いきなりなんなの!!?」
友喜は私の質問を答えずに時間をはかり出した。約1時間後、私はやっと解放された。友喜は採点して私にその結果を渡した。100点満点中、理科20、社会40、国語36、数学8、英語0だった。
友喜『これが風華の今の実力だ』
「もう、いい加減にしてよ。そんなに私をいじめて楽しい?」
友喜『何言って…』
「友喜なんて大っ嫌い!!もう、帰ってよ!あんたの顔なんか二度と見たくない」
私は友喜を叩きながら心の中は悔しさでいっぱいだった。どんなに勉強してもすぐ忘れてしまう自分が情けなくて。
パシッ!
友喜を叩いてたら、友喜が私の手を止めた。
そして、頬を軽く叩いた。
友喜『俺はお前を馬鹿にするためにやらせたんじゃない!このテストで自分ができない部分を理解してもらうためにやってもらったんだ。』
「え?」
友喜『例えば英語、この問題はほぼ単語の問題なんだよ。単語を覚えてないってことは、文法をいきなりやっても意味ないんだ。』
友喜は一つ一つ細かく説明してくれた。そして私が覚えられないのは、勉強方法が合っていないと教えてくれて、問題への説明も光希よりもわかりやすくて、私でもすぐに解くことができた。
友喜『今日はこの辺でいいだろ!お前も もう寝ろよ。』
「…。」
友喜『どうした?』
「折角覚えたところ寝たらまた忘れそうで怖い…。」
友喜『大丈夫。心配なら早起きして学校行く前にさっきと同じところやってみな!このプリントやるよ。』
友喜はさっきやった同じプリントを置いて自分の部屋に戻った。私は友喜の言う通りに寝た。朝、1時間早く起きてもらったプリントをやったら、昨日教わったところは全部答えることができた。悔しいけど友喜のおかげ。
「友喜、おはよ。」
友喜『はよ〜。』
「き、昨日は遅くまでありがとう。」
友喜『別に…。てか、朝起きてやったのか?』
「うん。」
友喜『どうだった?出来たか?』
「お陰様で…。」
友喜『よかったじゃん。まぁ、出来て当然だけどな!俺、めっちゃ幼稚園児でもわかるように説明したからな。よかったな幼稚園児以下の頭じゃなくて笑笑』
「なんですって!!?」
前言撤回!!こいつはやっぱりムカつく!!
何で私にはそういう嫌味しか言えないの!!
私は友喜を置いて先に学校に向かった。
「光希、輝、おはよ!!」
光希『風華〜おはよー(*≧∀≦*)あれ?友喜くんは?』
「友喜?知らなーい(´ε` )」
光希『また、口喧嘩?…よくやるねー。』
光希は呆れた顔をした。教室に着き、クラスメートと話していると、隣の席の男の子に柄の悪い男子生徒が話しかけた。
男子生徒a『なぁ、相嶋〜ちょっと金貸してくれねぇかなぁ〜?俺、今月金欠なんだわ〜。』
隣席『え?何で僕が…。』
男子生徒b『何か言ったか?お前に拒否権はないんだよ。早く出せよ!!』
隣席『や、やめてよ…』
男子生徒a『あ"ぁ?文句あんのか?つか、男のくせに携帯小説かよ!』
男子生徒b『“天国からの贈り物”だってよ(*≧∀≦*)俺らが天国に送ってやろうか?笑笑』
「ねぇ、あんた達いい加減にしなよ!誰が何読んだっていいじゃない!!」
男子生徒b『女はすっこんでろ!!』
「はぁ?クラスメートがかつあげされそうになってるのに、すっこむわけないでしょ!!」
私は男子生徒に胸倉を掴まれたが、ちょうど予鈴が鳴り先生が来て、男子生徒は先生に連れていかれた。気づいたら私の手は震えていた。ホームルームが終わって、一部始終を見てたクラスメートにあまり隣の席の人に関わらない方がいいよと言われたが、私はほっとけない…。相嶋くんは黒縁メガネをかけてて暗くて口数少ないけど、いい人そうで声が透き通っててなんか懐かしい感じがした。
「ねぇ、相嶋くんだっけ?」
相嶋『……。』
「大丈夫だよ。私は周り気にしないから。」
相嶋『相嶋です…。』
「私は、齊藤風華。よろしくね(*≧∀≦*)」
相嶋『…。あの…僕に何か…?』
「そうそう。さっき“天国からの贈り物”っていう携帯小説読んでるって聞いたんだけど。それって初恋の男の子が亡くなって、その男の子との思い出の中に音楽があって、主人公が不良高校で音楽部を作っていく物語じゃない?」
相嶋『齊藤さんもこれ読んだことあるんですか?!』
「携帯小説ではないよ。絵本で読んだ。」
相嶋『えっ?これは携帯小説しか出てないですが…。』
「それはね、私は小説読むの苦手で絵本にしてもらったの。懐かしなぁ〜。珱ちゃん元気かなぁ。」
相嶋『っ!!』
「どうしたの?」
相嶋くんは何かに驚いた様子だった。だけど、何でもないと言って“天国からの贈り物”について語った。
光希『風華〜購買行こ〜(・∀・)』
「み、光希(*≧∀≦*)行こ行こ!!」
友喜『お前の腹の音隣のクラスまで響いてたぞ〜(´∀`)笑笑』
「鳴らしてないもん!!あっそうだ!!」
相嶋くんをお昼に誘おうと、振り返ったが相嶋くんはいなかった。休み時間が終わり教室に戻ると相嶋くんは机で本を読んでいた。
先生『今日の総活は遠足についてだ。遠足メンバーはこっちで決めたから確認して、メンバーごとに固まってくれ。』
遠足の行き先は茨城県。メンバー表を見ると、相嶋くんも同じ班で嬉しかった。班ごとに集まり、農家体験か海コースかを決め、私たちは海コースになった。海コースは、海で地引き網した後に水族館の順に回る。光希達も当然海コース。
「相嶋くんと一緒の班になれて嬉しい。いっぱい思い出作ろうね(*≧∀≦*)」
相嶋『うん…(*´ー`*)』
相嶋くんは照れ臭そうに返事をしてくれた。放課後、4人で帰る途中校門のあたりで相嶋くんと朝の柄の悪い男子生徒がいて、相嶋くんの肩に手を回して路地に入っていった。
「また、あの人たち…。」
友喜『風華?どうかした?』
「あ、みんな先に行ってて!!」
私は、相嶋くんを走って追いかけた。やっと追いついて、相嶋くんをみるとお腹を抱えて倒れ込んでいた。
「ちょっと!!相嶋くんに何したの?!」
男子生徒a『また、お前かよ。何?お前、こいつに惚れてんの?』
男子生徒b『私の彼氏に手を出さないでよってか(*⁰▿⁰*)』
友喜『ぷっ!お前ら小学生以下並みの会話してて恥ずかしくねぇの?』
男子生徒b『あ"?てめぇ、俺らを馬鹿にしてんのか?』
男子生徒a『ぶっ飛ばしてやろうか?』
友喜『いくらなんでも可哀想だろ?風華の彼氏って言われるコイツの気持ちにもなってみろ。毎日、くだらねぇ話させられて可哀想だろ。』
男子生徒a・b『は?』
「友喜〜!それ、どういう意味よ!!」
いつもの喧嘩が始まり、5分続いて終わった後男子生徒に話しかけようとしたら、もうその場にはいなかった。相嶋くんは私達の喧嘩をずっと眺めてた。
風華・友喜『おい、「相嶋くん大丈夫?」か?』
相嶋『…。』
相嶋くんは私達の手を取ろうとしたが、引っ込めて泣き出してしまった。私はびっくりしてどうしたらいいかわからなかったが、友喜は相嶋くんの手を取り立ち上がらせた。相嶋くんはメガネを外して涙を拭いた。
相嶋『な、なんで…2人は昔から自分の気持ちに真っ直ぐで居られるの…?』
「え…?昔から…?」
相嶋くんの問いに疑問を感じた私は、相嶋くんを見た。そこにはすごく懐かしい澄んだ瞳があった。
「よ、珱ちゃん…?ほ、本当に珱ちゃんなの?」
相嶋『風ちゃん…友くん…僕は…』
「!!珱ちゃんだぁぁ。゚(゚´ω`゚)゚。」
相嶋『ふ、風ちゃん?!』
私は珱ちゃんにまた会えたことが嬉しくて珱ちゃんに抱きついた。
珱ちゃんは小学4年のときに転校した。珱ちゃんは目がくっきりしてて透き通るような瞳で優しい心を持っている男の子。
珱ちゃんは今までのことを話してくれた。元々珱ちゃんは刈谷珱(かりや よう)だったが、親の離婚で相嶋 珱(あいじま よう)に変わったらしい。
友喜『お前ら…いつまで抱きついてんだ。( ̄v ̄+)』
「あ、珱ちゃんごめん…。苦しかった?」
相嶋『大丈夫だよ。風ちゃん、一層可愛くなったね。』
「ええぇ(//・ー・//)!!そ、そんなことないよ。」
相嶋『そんなことあるよ。ねぇ、友くんもそう思うよね?』
友喜『……。珱…お前…目が相当悪くなったんだな…。風華を可愛く見えるとは…可哀想に…有名な眼科行ったほうがいいぞ(*´Д`*)』
「ゆ、ゆ友喜〜!!どういう意味よそれ!!あんたこそ眼科行きなさいよ!」
帰りはほぼ友喜と喧嘩して帰った。珱ちゃんは私たちの喧嘩を見て笑っていた。珱ちゃんが今暮らしてるところは、私達の家の近くのアパートで、私達は登下校するようになった。
「珱ちゃーん、おはよう〜。」
相嶋『風ちゃん、友くん、おはよう( ^ω^ )』
友喜・風華『よ、珱?!「よ、珱ちゃん!?」』
つづく