君がいるということ

Part 2

今日は登校中ずっと周囲の女子が、私達を見ていた。教室に着いても注目を浴びて珱ちゃんはおどおどしている。

相嶋『風ちゃん…。なんか、見られてるみたいだけど…。』

「そ、そうみたいだね。珱ちゃんが髪切って姿をみてるんじゃないかなぁ( ^ω^ ;)」

そう…。珱ちゃんは髪を切りに行ったらしく、この間までとは別人のようになった。女子なら絶対に見逃さないような美少年になってて、私のクラスの人たちも戸惑っているだろう。
昼休みの時間、みんなでご飯を食べてるときに友喜、珱ちゃん、輝くんと並んで座ってるのをみると絵になるくらいにキラキラしている。

光希『風華…。何か私達…場違いな気がする…。女子の目が怖いんだけど…。』

「光希は平気だよ…。場違いなのは私だわ…。」

光希…あんた鏡見なさいよ…。あんたは全然問題ないでしょ！！めっちゃ美人でスタイル良くて、イケメンと付き合ってても周りの女子は諦めるよ！！
場違いは私…この和の中にいるのが奇跡みたいなもんだよ。
ご飯を食べた後、テストの結果を見に行った。
テストの結果
悔しいけど、友喜のお陰で赤点を阻止できた。友喜をみると、俺が教えたんだから当たり前だっていう顔をしていた。
友喜は学年２位で学年１位は輝くん…さすが。光希も珱ちゃんも30番以内に入っていた。私の周りはみんな頭がいいのに何で私は頭悪いんだろう。

光希『よし。中間テストも終わったし、来週から遠足だね(*≧∀≦*)』

「だね(*^▽^*)♩よーしenjoyするぞぉ(*ﾟ▽ﾟ*)」
遠足の日に向けて放課後、光希と私は買い物に行くことにした。ジャンピングモールで服を試着して遠足に着ていく服を決めていた。

光希『これどうかなぁ？』

「すごく似合ってるよ〜まぁ、光希なら何でも似合うよ( ^ω^ )」

光希『そんなことないって( ^ω^ )風華は？』

「私は普段着でいいよ^_^」

光希『風華、何言ってるの！あんたこそオシャレして行くべきよ！あんたはオシャレすれば絶対可愛いんだから！！』

光希のスイッチが入った…。スイッチ入った光希は止められるはずがない…私は光希の着せ替え人形になっていた。
あっという間に遠足の日になり、前日に光希が家に泊まってたため、普段着では行けず、髪型も光希がセットした。

光希『友喜くん、おはよう( ^ω^ )』

友喜『光希ちゃんおはよう。風華は？』

光希『風華、何隠れてるの？ほ〜ら！』

「み、光希。ちょ、ちょっと…！」

髪型はいつもはショートボブでストレートだが、光希がヘアアイロンで巻いてウェーブにして、服装は少しカジュアルな黄緑のワンピースでお花の柄に薄茶のバックに薄茶のショートブーツ。普段はスニーカーにショートパンツにTシャツ…いつもの私とはかけ離れた服装。

友喜『なっ、何だその服装…。』

「な、何よ！言いたいことあるなら言いなさいよ！」

友喜『か、かわ、可哀想…。』

「は？」

友喜『お前が不細工なせいで、服が映えない(*´Д｀*)』

「ゆ、友喜〜。あんたって本当にムカつくー！！」

光希『友喜くん、それ私の腕が悪いって言いたいの？』

友喜『み、光希ちゃん…？い、いや、そういう訳ではないけど、だ、だからその…モデルが悪かったってだけで…。』

光希『ふーん(*´-`)』

友喜『か、可愛いよ。や、やっぱり光希ちゃんの腕に敵うものはいないね。ふ、風華でも可愛くしちゃうんだから(*´Д｀*)』

光希『…ぷっ！あははは( ^ω^ )冗談だよ^_^』

あの、意地悪な友喜だけど光希には勝てない。多分、光希は私を庇ってくれたんだろうなぁ〜。まあ、友喜が言うように私がこういうの似合わないのは知ってたけどね。珱ちゃんは私の服装見てそういう格好も可愛いらしくていいねって言ってくれた。純粋な珱ちゃんに言われると恥ずかしい…。

バスは珱ちゃんと同じ席で、最近珱ちゃんはクラスの人気者になった。特に女子からの…この前まで見向きもしなかったのに、髪型変えただけでこれだもんなぁ…女の子って見た目で選ぶのかなぁ…。珱ちゃんは優しすぎるよ♪(´ε｀ )

相嶋『ふーちゃん？どうかした？』

「へっ？あ、なんでもないよ^_^」

私は珱ちゃんと話しながら、いつのまにか寝ていた。珱ちゃんに起こされた時、私は珱ちゃんの肩に頭を乗せてたことに気づき、慌てて私は謝ったら、珱ちゃんは優しい笑顔で大丈夫だよと言った。
バスから降りると海が太陽の光を浴びてキラキラしていた。

「うわぁ(*ﾟ▽ﾟ*)海だぁぁ( ^ω^ )」

相嶋『綺麗だね( ^ω^ )水族館はあっちだよ』

水族館を見ると、ここの水族館には来たことないはずなのに、何故か懐かしい感じがした。水族館組は海に向かい、地引き網を体験した。
相嶋『あ、風ちゃん、あそこに友くん達いるよ』

「え？どこ？…あ、いた！合流しよっか( ^ω^ )」

友喜達と合流した後、一緒に地引き網の紐を引っ張った。地引き網は綱引きしてるみたいで楽しくて、魚を見に行くと何匹かクラゲがいて、海に入るのはまだ少し早いんだなぁっと思った。

「あっ！見て見て、ちっちゃい蟹がいるよ(*^_^*)」

友喜『食うなよψ(｀∇´)ψ』

「誰も食べるなんて言ってないでしょ！」

友喜『だってお前、蟹鍋のときはいつも豪快な食べ方するからてっきり食べるのかと（＾ω＾）』

「友喜〜(｀_´)」

相嶋『そういえば、覚えてる？小2のときに友くん家でお泊りした夜に蟹鍋やって、蟹の足を取り合いしたことあるよね（＾ω＾）』

「そんなことあったけ？」

友喜『あぁ、結局ジャンケンで風華が負けて大泣きしたやつだろ？』

『そうそう、大泣きした風ちゃん見てられなくて友くん自分の蟹を半分に分けて上げてたよね』

友喜『びーびーうるさいかったからな！』

蟹鍋の思い出を語っていると、時間があっという間に過ぎて水族館に移動の時間になってしまった。私は、今日の記念に小瓶に海の砂と貝殻を入れて鞄にしまった。
水族館では班行動でクラスのみんなとまわった。イルカショーにペンギンショーをみた。中間地点でみんなトイレに入ったが、私はみんなを待ちながら水槽を眺めていた。来たことないはずなのに懐かしい感じがするのが凄く引っかかって落ち着かない。キョロキョロしてると、マンボウの頭身模型をみて思い出した。私はここに来たことがある…ここは友喜と仲良くなれた場所。

「ここの水族館だったんだ…。もしかしたら、あそこにまだ残ってるかな…。」

回想
私が4歳の頃、友喜が私の家の隣に引っ越して来た。友喜は礼儀正しく挨拶をしていたけど、どこか微笑みは嘘っぽい感じがしたが、私は同い年の男の子が隣の家に引っ越して来たのが嬉しくてたまらなかった。私は友喜と仲良くなりたくて、いっぱい友喜に話しかけたり、家に遊びに行ったりしたけど、なかなか友喜は話してくれなくて最終的に嫌われてしまった。落ち込んでる私をみて両親は仲良くさせてあげようと友喜の両親を水族館に誘った。友喜と水族館に行けることが嬉しくて前の夜はなかなか寝付けなかった。水族館は楽しい…でも、友喜はつまんなそうに魚を眺めていて、私は少し悲しかった。ぼーっとしているうちに私は、友喜達と逸れてしまった。私は涙を堪えながら、友喜達を走りながら探したが見つからず、段差に躓いて転んで足を擦りむいて泣き出してしまった。その時、カップルの２人に話しかけられて絆創膏と願い事が叶うキーロックをくれた。私は２人に教えてもらった願いが叶う場所を教えてもらった場所に行った。２人によると海の妖精さんがキーロックを鍵で開けて叶えてくれるらしい。字をまだ書けない私はキーロックに友喜と私が仲良くしてる絵を書いて、海の妖精さんが早く叶えてくれそうなところにキーロックをはめた。私はみんなのところに戻ろうとしたが、さっき来た道を忘れて急に心細くなり泣いていた。

4歳友喜『はぁはぁ…、みつけた。』

4歳「ゆうくん…？」

4歳友喜『まいごになったときは、ちゃんとおみせのひとに、つたえないとだめなんだぞ。みんな、しんぱいして…おわぁっ！』

私は、迎えに来てくれた友喜に抱きついた。友喜は背中をポンポン叩いて、もう大丈夫って何度も言ってくれた。しばらくすると、お母さん達もきてみんなに会うことができた。

お母さん『風華、無事でよかったわ〜。何でお外にいたの？』

4歳「おねいちゃんたちに、ねがいごとがかなうかぎもらったの。だから、ゆうくんとなかよくなれますようにって、うみのようせいさんにおねがいしたの。」

お母さん『風華…。』

4歳「おねがいごとしたら、すぐにゆうくんきてくれた(*´∇｀*)ゆうくん、ありがとう(^^)」

4歳友喜『っ(//°_°//)！！』

友喜母・母『あらあら（＾ω＾）』

その後、友喜はずっと私の手を繋いでくれた。水族館行った後、友喜から話しかけてくれるようになって、私達はだんだんと仲良くなっていった。
回想終了

「あ、あった。」

昔繋いだキーロックを見つけて、私はちょっと嬉しくなった。私が描いた絵は消えかけてしまったが、思い出すことができた。私のキーロックのところにもう1つキーロックが繋がっていて、そのキーをみると＂いつまでもふうかといれますようにゆうき"と書いてあった。私は友喜もあの時にキーロックをしたのが、信じられなくて思わず笑った。

友喜『何、笑ってんだよ。』

「え？！ゆ、友喜！？何でここに？」

相嶋『あ、風華ちゃん！！勝手に１人でどこかに行かないでよ(*´Д｀*)』

「あ、やば！！珱ちゃんごめん(*´Д｀*)」

友喜『珱、こいつはちゃんと首輪しないと脱走するぞー。脱走常習犯だからな！！』

「な、なんですって！！アンタはビビリじゃない！！」

友喜『は？お前がだろ！』

「違うわよ！友喜がびびりよ！！イルカ苦手なくせに！」

相嶋『え、友くん、イルカダメなの？』

友喜『ふ、風華てめぇ！』

「昔、この水族館のイルカふれあいイベントがあって、イルカに食べられるって怯えてたじゃない」

相嶋『ぷっ！友くん可愛いね(^^)』

こうして、遠足で行った水族館は昔の思い出と新しい思い出がたくさん詰まった大切な場所になった。




友喜『風華、行くぞ！』

「うん(^_^)」








"これからもずっと"
"みんなと一緒にいられますように"
"風華"