【修正中】狼彼氏と子羊彼女
「かっ馨!!」
顔を近づけられた私は後ろに後ずさる
「なに逃げてんの?」
「……馨の事が嫌いなの!!!だって私の初めて全部もってて、それで平気な振りしておまけに今日だってあんな…」
「お前さ…うるさい」
そういって馨はゆっくりと私の口をふさぐ
「か…おる!!い…や…」
曖昧な気持ちで
馨とキスなんてしたくない
「嫌なんて言わせね--…お前は俺の所有物だろ?」
「ちっちが…ん…」
言葉では否定しても
スルリと入ってくる舌を拒むことなんてできない
「ふ…うんん…」
涙が出てきた
馨は驚いたように私の口から自分の口を離し
私の涙を舐めとった
「泣くなよ…」
一瞬だけ見えた馨の悲しそうな顔に
私は何も言うことができなかった
馨はどうしてそんな顔をするの??
どうして私を選んだの?
聞きたいことは山程あった
でも、私には聞くことができなかった…
「…帰るか?」
今まで見たことのない微笑みを見せてくれた馨に
不覚にもドキッとした
この日は結局私と馨が帰りに会話することはなかった