御曹司は眠り姫に愛を囁く
素っ気ないの態度と表情。

「君は俺にそれを伝えに来たワケか・・・」

「・・・それは・・・椎名さんに確かめたいコトがあって来ました」

「俺に確かめたいコト?」

「はい。私は貴方が私のコトを好きだと須藤さんから教えて貰いました。貴方がそうやって、夜な夜な酒を飲んで、女性と遊ぶのは私に対する想いを紛らす為なのかどうか・・・本心を訊かせてください」


「貴崎さんも陸翔のように俺が君のコトを好きだと思ってる?」

「はい」

「自意識過剰だな。
君は弟・稜の元カノ。弟の元カノに好意を寄せる程・・・俺、モテない男じゃない。女なんて、大勢居る」


「だったら、私をその大勢の女の中に入れてください。そして、稜さんのように弄んで捨ててください。そうしたら、私は貴方を嫌いになり、忘れます」


「貴崎…さん?」

「私のコト、好きじゃなければ、できますよね」

今のままでは、私の中では優しい貴方でしかない。
優しい貴方が心に居着く限り、この恋は終わらない。


「私に椎名さんは酷い男だと思わせてください」

「・・・いいよ。君にこのまま好きだと思われるのは嫌だ。俺は君のキモチを変えてあげる。今夜は君が俺の相手だ・・・」








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