御曹司は眠り姫に愛を囁く
意外な見合い相手 瑛side~
俺は引っ越しを終え、元の部屋に帰って来た。
兄貴ファミリーが住むはずだった部屋。
兄貴の気まぐれに振り回され、この部屋は俺とお見合い相手の新居になった。
奥の手前の部屋は兄貴が子供部屋にすると言い張ったから、可愛い空柄の壁紙に張り替えたのに。
俺は盛大な溜息を漏らして、子供部屋を眺めているとインターホンが鳴り響く。
ドアを開けると兄貴だった。
「居たか…瑛」
「居るのは当然だろ?俺の部屋なんだから・・・」
「やっと貰って来たぞ。お前のお見合いの相手の写真だ」
「別にいいのに。だって、この見合いは決定事項なんだろ?」
「でも、一応、見とけよ」
兄貴は持っていたブリーフケースから見合い相手の写真と釣書を取り出して、リビングの木目調のローテーブルに置いた。
「俺はもう帰るぞ」
「えっ?コーヒー位飲ませてやるぞ」
「今から、助っ人で都議選の演説に向かうんだ」
「へぇ~そうなんだ・・・」
「確かに渡したからな・・・瑛」
「はいはい」
兄貴はさっさと部屋を出て行った。
俺はテーブルに置かれた見合い写真を手に取った。
兄貴ファミリーが住むはずだった部屋。
兄貴の気まぐれに振り回され、この部屋は俺とお見合い相手の新居になった。
奥の手前の部屋は兄貴が子供部屋にすると言い張ったから、可愛い空柄の壁紙に張り替えたのに。
俺は盛大な溜息を漏らして、子供部屋を眺めているとインターホンが鳴り響く。
ドアを開けると兄貴だった。
「居たか…瑛」
「居るのは当然だろ?俺の部屋なんだから・・・」
「やっと貰って来たぞ。お前のお見合いの相手の写真だ」
「別にいいのに。だって、この見合いは決定事項なんだろ?」
「でも、一応、見とけよ」
兄貴は持っていたブリーフケースから見合い相手の写真と釣書を取り出して、リビングの木目調のローテーブルに置いた。
「俺はもう帰るぞ」
「えっ?コーヒー位飲ませてやるぞ」
「今から、助っ人で都議選の演説に向かうんだ」
「へぇ~そうなんだ・・・」
「確かに渡したからな・・・瑛」
「はいはい」
兄貴はさっさと部屋を出て行った。
俺はテーブルに置かれた見合い写真を手に取った。