御曹司は眠り姫に愛を囁く
俺の想い人は弟の元カノだと言えば、陸翔はどう反応するだろう?
あれから2年ーーー・・・

貴崎だって、今頃は他の男と付き合って・・・

結婚してるかもしれない。

兄貴と弟は結婚して、子供も居て。
兄弟で独身は俺だけ。


二人の甥っ子は可愛いけど、成長するにつれて、どんどん口が達者になり、生意気になっていく。


二人のように先に子供を作って、勢いで結婚した方がいいのかな?


俺は頬杖を付き、目の前の東京タワーをぼんやりと見つめる。

そばのテーブル席に座るのは若いカップル。

「ここは綺麗な夜景で有名な場所。
こうして、お前と二人でディナーしてても虚しいな」


「お前はもうすぐ彼女できるかもしれないんだ・・・いいじゃないか・・・」

「そうだな。瑛よりは虚しくないかもな」

「久しぶり再会して、それが友に言う言葉か??」

俺は陸翔を詰っていると、上着のポケットのスマホがバイブした。



「・・・」

俺はすぐさま、ディスプレイを確かめ、会社からだと分かり、席を立った。




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