御曹司は眠り姫に愛を囁く
「ご馳走様でした」

「お粗末な夕食で申し訳ありません」

「そんなコトないよ。美味しかったよ。貴崎さん。今度は陸翔にも食べさせてあげて」

「はい」

彼女は椅子を引くと立ち上がり、トレーにどんぶりとお椀をのせた。

「夕食ご馳走になったお礼に洗い物するよ」

「いいですよ。スタンドのお礼です」

「スタンド?」

さっきの夕食はスタンドのお礼?二年以上前の言葉を憶えてて、俺に夕食を食べさせたワケか・・・

「でも、また…お礼しないといけないですね・・・お土産のお礼」

「それは勝手に俺が買って来たんだし。別にお礼なんて・・・」
彼女はトレーを持って、キッチンに消えた。


彼女の隣人か・・・

そんな関係も悪くなかったーーー・・・


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