御曹司は眠り姫に愛を囁く

「それは・・・」

「瑛のヤツ…誰にでも優しいし、世話を焼くから・・・女は自分に気があると勘違いするんだよ。そして、好きになる」

「私・・・」

「今回は瑛も君のコトが好きな感じだ・・・」

「陸翔さん・・・」

「瑛は瑛で、君は弟の元カノだし・・・好きだと思う自分に複雑なんだろう・・・」

「陸翔さん…私」

「君の方から切り出される前に別れる。お互いに想い合う瑛と君の間に横やりで入ったようなもんだ・・・君から、別れを告げられたら、俺は一層惨めになる。だから、別れる。短い間だったけど、ありがとう。後は自分で帰って」

陸翔さんは私を砂浜に残して帰っていった。

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