ケモノ系ケモノ型男子。
しばらくして30分間の休憩タイムに入った。
普段サボってるマネージャーも今日は忙しくてサボる暇もなさそう。
「おーい誰かー給水所に行って水入れてきてくれねーかー!」
「私行きます!」
何本かペットボトルを渡されて2つのカゴに入れる。
これ帰りキツそうだなぁ。
「俺も一緒に行くよ!」
「え、いいよ別に!休んでて!」
「女の子にこんな重たいもの持たせられないよ!行こっ」
うわぁ。
学校の皆が白王子っていうのも納得する。
ちなみに黒王子もいて、それはこーくんのこと。
理由は梶村くんのライバルだからとかなんとか…?
よく知らないや。
とりあえず梶村くんと二人で行くことになった。
二人で給水所の水をペットボトルに入れながら喋る。
「梅沢の人どう?強い?」
「強い!でも俺だって負けてないよ!5回競走して3回勝ったしね!」
「すごーい!」
「えへへっ、ありがとう」
梶村くんは嬉しそうに鼻をこする。
「てゆーかだいぶ焼けたよね。痛くない?」
「ちょっと痛いかな。ヒリヒリする。内山のやつは同じ時間外にいるのに真っ白で腹立つ」
「こーくんは元が白いからねー。よかったら私の日焼け止め使う?こーくんも使ってるんだけど……」
「いいの!?使う使う!」
ワンちゃんだ……。
お尻から尻尾が見えそう。
「ちょっと待ってね」
私はポケットから日焼け止めを出して、
最初に梶村くんの腕を塗る。
「わーゴツゴツしてるねー。すごーい」
「あ、はは……それほどでも……」
さっきまでの元気がなく、顔が赤くなっていた。
「大丈夫?熱中症?」
「ちちち違う!平気!!」
な、ならいいけど。
よし。腕は塗り終わったし、次は顔!
「じっとしててね」
「はっはい!!」