ケモノ系ケモノ型男子。






「フラれた俺に同情してくれんの?お人好しも大概にしろよ」




「本当に……ごめんなさ…」




「何やってんだよお前!!」



声のした方を向くと、



梶村くんがきーちゃんを睨んでいた。





「お前こそ誰だよ」




「俺は森ノ宮の陸上部2年、梶村 隼人だ。白井さんから離れろ!」




梶村くんはきーちゃんをまっすぐ睨んでこちらに近づいてくる。



梶村くんがこんなに怒ってる顔…初めて見た。



いつものおっとりした雰囲気が今は殴りかかりそうな怖い雰囲気を感じる。





「はっ、なんだよお前。もう次の男に近づいてたのかよ」




なっ…!



いくらきーちゃんでもその言い方はひどい!





「梶村くんは私の大切な友達だよ!!」



「出たよ…大切な友達……」




きーちゃんはニヤリと笑い、梶村くんの方を向いた。




「おい梶村!お前は明香のことどう思ってんだよ!」




「はあ…!?」





「ちょっ……何言い出すのきーちゃ…」


「お前は黙ってろ」




見下ろしてくる目が怖くて私は何も言えなくなる。





「俺は…………白井さんのこと…………」





梶村くんは立ち止まって俯いた。





「何うじうじしてんだよクソが!どうせ好きなんだろ!?」











< 49 / 63 >

この作品をシェア

pagetop