ケモノ系ケモノ型男子。
「これより男子100m走を行います」
アナウンスと同時に梶村くんとこーくん。
そして…きーちゃんが会場内に現れた。
「先輩は誰が勝つと思いますか?」
薫くんの質問にドキッとする。
普通はあの二人のことを言うんだろうけど、
正直勝てるとは思えない。
きーちゃんは本当に早い。
高校生になって走る姿は見たことないけど、幼い頃からきーちゃんが走りで負けることはなかった。
こーくんにも上級生にも劣ることは無かった。
……でも今日はわからない。
もしかしたら負けるかもしれない。
だって私は梶村くんとこーくんの頑張りを見てきた。
血のにじむ努力を私は見てきた。
だから…
「もちろん、梶村くんとこーくんが勝つよ」
私は2人を信じてる。
「オン・ユア・マーク……セット……」
───パァン!!!