遠距離の彼 と 近距離の同期
「やめろよ、そんな結婚。
子供ができて、結婚決まって、幸せの絶頂に
いる女の顔じゃないだろ?
なんでそんな辛そうな顔してんだよ。
結だって、ほんとは分かってんだろ?」

「天には関係ない。」

「関係なくないだろ!?
お前が好きなのは」

「海翔!
私が好きなのは、海翔だから。」

私は天の言葉を遮って言った。


そう、私が好きなのは、海翔。

だって、嫌いになったわけじゃないもん。

ただ、海翔より好きな人ができただけ。

だから、これからまた海翔を好きになって、海翔が1番になればいい。

そしたら、私たちは、きっと幸せになれる。

幸せな家庭を築ける。

「分かった。
だけど、俺は最後まで諦めない。
絶対に結だけは、諦めないから。」

私は、黙ってパスタを食べ、千円札を置いて席を立った。
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