遠距離の彼 と 近距離の同期
私は更衣室で、涙で崩れた化粧を直して、席に戻る。

そこにはやっぱり天がいて…

引き出しを開けると、千円札が入っていた。

私はその千円札を黙って財布にしまう。


突き返せば、口を開いた瞬間に、また泣いてしまうから。

こんな所で絶対に泣くわけにはいかない。


私は、また無言で仕事を続けた。


そして、18時。

「お先に失礼します。」

私は、ひとり帰路に着いた。

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