遠距離の彼 と 近距離の同期
「大丈夫です。
私は海翔を嫌いになったわけじゃありません
から。」

「他の男を思いながら、一生、宮本に
抱かれる気か?」

「っ!!
……… 海翔を思いながら、海翔に
抱かれますよ。
そう決めましたから。」

「それは、決める事じゃないと思うけど、
まぁ、俺がとやかく言う事じゃないのは
確かだな。
悪いな、お節介じじぃで。」

「いえ、いつもありがとうございます。」

春山さんは、左手をひらひらさせながら、右手に缶コーヒーを持ち、自分の席へと帰っていった。

< 143 / 284 >

この作品をシェア

pagetop