遠距離の彼 と 近距離の同期
10時半。
浜松に到着した。
駅には母が迎えに来てくれていた。
「ありがとう。
こちら、宮本海翔さん。
帰ってから、ちゃんと紹介するね。」
「はじめまして。宮本海翔です。
わざわざ、迎えに来てくださってありがとう
ございます。」
「いいんですよ、そんな事。」
15分程で、実家に着いた。
滅多に使わない和室で、父は待っていた。
「お父さん、ただいま。
こちら、同じ会社の宮本海翔さん。」
「はじめまして。宮本海翔と申します。」
海翔は、丁寧に頭を下げた。
「結の父です。はじめまして。」
父は海翔をじっと見ている。
「今日はお願いがあって、参りました。
結さんと結婚させてください。」