遠距離の彼 と 近距離の同期
結局、海翔が食卓に付いたのは、5分後だった。

「いただきます。」

2人で手を合わせて食べる。

食べながら、海翔が口を開いた。

「今日、課長に呼ばれたの知ってる?」

「うん。」

「俺、転勤になるらしい。」

「嘘!?」

「ほんと。大阪だって。」

「決まりなの?」

「うん。係長すっ飛ばして、課長だって。
一応、栄転らしい。」

「すごい! おめでとう!!」

一応、祝福しつつも、私の心中は複雑だった。

遠距離、私は耐えられる?

海翔は、カッコいい。

家ではオタクだけど、外では王子様だもん。
転勤初日から、女子社員が群がって来そう。

どうしよう!?
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