政略結婚!?箱入り令嬢は俺様社長に愛でられています

 通された社長室の一角に、私の机は出来上がっていた。

 会議用のエグゼクティブテーブルとモニター、観葉植物をはさむようにして社長の机の反対側にそれは設置されていた。

 事務机ではないけれど、広さのあるミーティングテーブルに机上ラックが取り付けられていて、私の机に入れてあった資料や書類がきれいに並べられている。机の上にはノートパソコンが置かれていて、電源ケーブルとLANケーブルもきちんとつなげられていた。

「えっと……?」

 いまいち状況を把握できないまま立ち尽くしていると、重厚な社長デスクに座っていた社長がぎしりと椅子を軋ませた。視線を向けると目が合って、どきりと心臓が鳴る。

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