政略結婚!?箱入り令嬢は俺様社長に愛でられています
「本当に素敵だわ。さすが叔母さま」
ここぞとばかりに叔母を褒めたたえる妹の珠里は、将来自分のブランドを持ちたいという夢があるからか、アパレル関係で成功を収めている叔母を崇拝する勢いで慕っている。
八人掛けのテーブルには、祖父と伯父、叔母、それから私たち家族四人が座っていた。祖父は車いすのまま、今は使われていない暖炉を背にするように議長席に着いている。
卓上にはフレンチのテーブルセットが整えられ、一流レストランで腕を磨いたプライベートシェフによるコース料理が運ばれてくるけれど、祖父には年齢を考えた特別メニューが用意されていた。