政略結婚!?箱入り令嬢は俺様社長に愛でられています
「お姉ちゃんも見て見て」
食事を終えると、明るい声に呼ばれた。
叔母と仲良くソファ席に着いていた妹が、はやくはやくと手招きをしている。
いつもは下ろしている肩までのふんわりした髪を今日はまとめてリボンで留めた珠里は、私にとってとてもまぶしい存在だ。
かわいくて、素直で、だけどぶれることのない意志を持っている。波瑠に突飛な格好をさせてしまうくらいまっすぐに、自分の好きなことに情熱をささげている。
そんな珠里が膝の上に広げていたのは、薄いアルバムホルダーだった。
「あら、このドレスかわいいじゃない。まさか珠里が作ったの?」
「そうよ叔母さま。カボチャをモチーフにしているの」