政略結婚!?箱入り令嬢は俺様社長に愛でられています

 それから、「でも」と言って、上目遣いに私を見た。

「それを言うなら、お姉ちゃんだから。きれいで強くて。子供のころから、いつも私を守ってくれる」

「え……」

 照れくさそうに言う妹を、じっと見下ろすと、彼女はダイニングテーブルの方をちらりと見やって、声をひそめた。

「しかも、お父さんですら意見できない伯父さんに反抗して、会社に就職しちゃうなんて。私、本当に驚いた。自分の考えをしっかり持ってるんだなって、改めて尊敬しちゃった」

「それは……」

 アルバムをぱたんと閉じて、妹はうっとりとため息をつくように言う。

「お姉ちゃんて、物静かに見えて本当はすごく情熱的だよね。冷静なのに目の中に炎が宿ってる感じがする」

「私が、情熱的……?」

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