政略結婚!?箱入り令嬢は俺様社長に愛でられています
「わかった。戸上にアポをとらせる。それから、このスタンディング会議の案だが」
説明しろ、と言っておいて社長はどんどん資料に沿って話を進めていく。私はあわててファイルに挟んでいたペンを取った。
「なかなかおもしろい。さっそく今度の幹部会議で取り入れよう」
「え、幹部会議でですか⁉」
思わず顔を上げると、黒い目がこちらを向く。瞳の鋭さに気後れしながら、私はどうにか声を絞り出す。
「まずは部内会議からと思っていたんですが……」
「このプロジェクトの要は意識改革だ。上層部から徹底していかないと時間がいくらあっても足りないぞ。わかっていると思うが、WLB対策は急務だ」