七つの呪い

50m,45m,40m,35m…………………


女と俺の間の距離はどんどん縮んでいく。


暗闇の中で呆然と立ちすくむ俺は、徐々にその女の違和感の正体に気づいた。


ギギギ……

ギギキ…………!!


その女は、後ろむきで歩いていたのだ。


それも、ただ後ろむきだったわけじゃない。


女の手足の関節は180度ねじれ前を向き、そして、首は折れ曲がって背中にぴったりとついて逆さになっていた。
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