七つの呪い
「ふふっ、ふふふふふ……」
その女は薄ら笑いを浮かべながらあの姿見の前に向かった。
そして、姿見の前で、男がやったように手を前に突きだすと、鏡にゆっくりと手のひらをあわせた。
ズズ、 ズズズズ…………
女の体も、姿見に飲み込まれていく。
やがて、女の全身が、完全に姿見の中に消えてしまった。
なんだよこれ……?
何が起きてるんだ……?
俺はなぜか異様な恐怖心を覚えた。
男のむなしそうな顔、そして、女の嘲笑う声が頭の中にただよう。