七つの呪い

「嫌だ。嫌だ……」


また、どこからか声がした。


今度は五歳くらいの男の子の声のようだった。


「あっ……」


姿見の前には、いつの間にか一人の男の子が立っていた。


その子は今にも泣き出しそうな顔をして、姿見に映る自分をじっと見ている。


「でも、見ちゃったもんね……」
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