七つの呪い

「ただいま…」


遅くなったの怒られるかな? と思いながら家の戸を開けると、


「あら? 早かったのね。夕飯食べてくるんじゃなかったの?」


「えっ?」


時計を見ると、なぜか時刻は6時半過ぎだった。


「なんで? カケルの家を出たときは、たしかに8時過ぎてたのに…」


僕が不思議に思っていると、


「なぁ啓介。おまえ本当にあの家に夕飯呼ばれて行ったのか?」


父さんが僕に言った。


「う、うん。そうだけど……」


なんだか父さんは、かなり困惑した顔をしていた。
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