【中完】彼女なんて辞めてやる。
翌日。

メールの内容は放課後だったので、胡桃と日向に話して先に帰ってもらうことにした。

「おはよー、雪乃。」

『はよ、胡桃、日向』

「おう、おはよ。」

いつもの様に挨拶を交わして、いつもの様に授業を受ける。

違うのは、放課後が憂鬱な私の気持ちだけ。

嫌だ嫌だ、と思っているものこそ早く来てしまうようで、やっと来たと思った昼休みもつかの間、飛ぶようにSHRが終わり放課後になった。

いやいやいやいやいや、早くね?いっかんせん何でも、早くないかなーっ?!

せめてゆっくりして会うまでに腹をくくろうと思ったら

「雪乃、」

迎えに来る浅岡 樹。

「樹くぅーん、一緒に帰ろうよぉ!」

「ごめん、今日は無理。」

今更になって、断るんだね。断るのならもっと早くそうして欲しかったよ。

「え~?残念だなぁ。」

去り際に軽く睨まれながら舌打ちされる。

は?普通だったら、彼女がいたらほかの女なんて相手しないから。

どうやら私の彼氏だった奴は[普通]じゃなかったみたいだけどね。
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