【中完】彼女なんて辞めてやる。
『はぁっ。』

ひとりでに、ため息をこぼす。

周りは私を見たあと、いつもの事かと言うように視線を逸らしすぐに自分の会話へと戻って言った。


思わず、もう1回ため息をつこうとした時に私の肩に手が乗る。

やっと来た、なんて思って後ろを振り返れば


『あれ?2人できたの?』


私の親友、胡桃(くるみ)と、

私の幼馴染、日向(ひゅうが)の姿だった。


「いや、下駄箱で会ったから。」


『そういうことか。

てっきり、そういう関係かと思っちゃったよ。』

樹が軟派になってから、私と日向は一緒に登校しているが今日は寝坊して私が先に行ったのだ。

いや、自然にそうなっただけか。


「俺が寝坊して遅くなったって、お前知ってるよなぁ?」


少し怒った感じで責めてくる日向にごめんねと謝る。
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