【中完】彼女なんて辞めてやる。
『だから、私が彼女だからでしょ?茉水ちゃんは幼なじみではあっても、彼女では無い。それがあなたのお兄ちゃんが出した答えなんじゃないの?』

この子は暴走しすぎている気がする。お兄ちゃんのため!ということだけで周りを巻き込んでいる。

別に、身内から許可もらってスマホを使っているのは問題がないがメッセージアプリまで見るのはどうなのだろうか。

しかも、浅岡 樹がいっていた話によるとゲームのために貸しただけでメッセージまでは許可していないと言っていたのだから。

振り返れば振り返るほど、瑠璃ちゃんが自分勝手すぎるところが目立って不快になっていく。

自分勝手な人間は死ぬほど嫌いだ。

そう思ってしまってからはもう無理で、冷めた目で瑠璃ちゃんを見てしまう。

当の本人は下を向いていたが、顔を上げた。

「そんなの認めないから!お兄ちゃんが出した答えは一時の気の迷いに決まってる!!

茉水お姉ちゃんといることが!!『まだ言うわけ?いい加減ふざけんのも大概にしろよ、このクソガキが。』」

意識してしまえばもう、無理なのだ。1回生理的に無理な人間、として認識してしまったらその人が何をしても気持ち悪い。

まるで、底なし沼にでもハマっているかのように。
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