おはようからおやすみを笑顔で。
ていうか、この車どこまで行くんだろう。駅が見えてきたし、もうこの辺りで降ろしてもらいたいなあ。
そんなことを考えていた、その時だった。
「……え⁉︎」
車の窓から見える歩道に、知ってる姿を発見した。
知ってるなんてどころじゃない。
ずっと、探していた人だ。
「く、車停めて!」
私の突然の発言に、斉野君は「は?」と不機嫌そうな声を出すも、路肩に停車してくれる。
「おい、急に何だよ?」
「あの人を追い掛けなきゃいけないの!」
そう答えながら、私はシートベルトを外してから助手席のドアを開ける。
「免許証拾ってくれて本当にありがとう! あと、私がこれから追い掛ける人は決して悪い人ではないから、斉野くんはついてこないでね!」
「は? 悪い人って何だ。ちょーー」
もしかしたら、慌てすぎてまたうっかりいらないことを言ってしまったかもしれないけれど、今はそんなことを考えている余裕はない。
だって、確かに見えたから。
私の通帳とキャッシュカードと印鑑を盗んで逃げ去った、私の彼氏だと思っていた人。
私の好きな人。
その彼がこの道を歩いていくのを、私は確かに見た!
「リョウくん!」
後ろ姿に声を掛けると、彼は足を止めてこちらへ振り向く。
目を見開いて、とても驚いた顔をしている。
そんなことを考えていた、その時だった。
「……え⁉︎」
車の窓から見える歩道に、知ってる姿を発見した。
知ってるなんてどころじゃない。
ずっと、探していた人だ。
「く、車停めて!」
私の突然の発言に、斉野君は「は?」と不機嫌そうな声を出すも、路肩に停車してくれる。
「おい、急に何だよ?」
「あの人を追い掛けなきゃいけないの!」
そう答えながら、私はシートベルトを外してから助手席のドアを開ける。
「免許証拾ってくれて本当にありがとう! あと、私がこれから追い掛ける人は決して悪い人ではないから、斉野くんはついてこないでね!」
「は? 悪い人って何だ。ちょーー」
もしかしたら、慌てすぎてまたうっかりいらないことを言ってしまったかもしれないけれど、今はそんなことを考えている余裕はない。
だって、確かに見えたから。
私の通帳とキャッシュカードと印鑑を盗んで逃げ去った、私の彼氏だと思っていた人。
私の好きな人。
その彼がこの道を歩いていくのを、私は確かに見た!
「リョウくん!」
後ろ姿に声を掛けると、彼は足を止めてこちらへ振り向く。
目を見開いて、とても驚いた顔をしている。