布教師は歩いていた
「ちょっと話聞いてもらっていぃすか」

「いぃ、いぃ、うちはお大師さんやってるから」

「失礼いたしました。」

五軒続けて、すげなく断られた。

「ジュース買うか。」

鬼嫁の顔が浮かんだ。

蒲野は、タバコをくゆらせた。

はかどらなぃ。

向こうから、おばあちゃんが車を押して、歩いてくる。
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