100%ない恋物語
しかし、心配とは裏腹にお父さんは?

「おーそうなんだね!
最上君どうもありがとう!
結実の大切にしている
ピンクのハンカチだね。」

お母さんも
「私からもお礼を言うわ!
ありがとう!最上君」

目が点になり、なんか良い人!?

「ささ、座りなさい
ほら玄さんも皆んなも座って」

「最上君下の名前は?」
とお母さんから聞かれた

「涼と言います。最上涼です。」

「素敵な名前ね 涼君は御自宅は何処なの?」

「会社が恵比寿で1時間半くらいです」

「あら、遠いわね!通勤大変でしょ?」

「異動で恵比寿になって2年くらいです。
帰りが遅い時はちょっとしんどいですね。
最近、引っ越しも考えてます。」

すると、
お父さんがとんでもない事を言い出した。

「そなのか、それは大変だね!
そうだ!ここに来なさい!
部屋は沢山あるから」

お母さんも、

「あらそうね、それが良いわ!
此処からなら近しそうしなさい。」

結実さんまでもが、
「それが良いです。そうして下さい。」

「あの、冗談ですよね?」

すると、お父さんは
「いや、冗談なんかで言わないよ!
僕は本気だよ」

「ちょっと待って下さい!
今日結実さんと、逢ったばかりで
僕の事も何も知らないじゃないですか
僕が悪い人間だったらどうするんですか!
おかしいですよ!」

俺は立ち上がって強い口調で言ってしまった
結実さんは、うつ向いていた。


するとお父さんは
「君の言っている事は最もだと思う。
でも、結実が連れて来た、
悪い人じゃないよ君は
それに、君を見た時、何だろうな?
上手くは言えないが、 暖かい風のような、
そんな感じがしたんだよ」

「暖かい風?そう言えば、
結実さんも暖かい気持ちになるって!?」

結実さんの方を見ると頬に光るものが見えた
泣いている。
すると、お母さんは
「結実も、そう感じていたのね?」

結実さんは顔を上げないまま頷いた。
両親も結実さんも
そんなふうに感じていると思うと
俺は、それがなんなのか知りたくなった。

あんな事を言った手前、言いづらかったが、
「あの・・本当に、
此処に来ても良いんですか?皆さんも、
僕が此処に来て迷惑じゃないですか」

すると、東海林さんが
「もちろんです。是非、来て下さい。」

そう言うと、メイドさん達も笑顔で頷いた。
「最上さん、
これからよろしくお願いします!」

結実さんが俺の方を見て笑顔でそう言った。

「此処こそ、皆さんよろしくお願いします」

俺は全員に頭を下げた。

「じゃあ、決まりですね!
明日引越ししましょう!」
と、お父さんは満面の笑みで話した。

「え、明日?それはいくらなんでも、
準備とか色々あるので!」

「うん、それもそうだな、」

「もう、お父さんはせっかちですね!
明日は、準備をして明後日、
日曜日にしたらどうですか!

「いや、それも無理だと思います。
引越し業者にも頼まないといけないので」

するとお父さんは
「それなら大丈夫だよ。
私の知り合いにお願いしよう。
それと、荷物の準備は、
此処にいるみんなでやれば良い」

メイドさん達を見ると頷きやる気満々の表情をしていた。もはや何も言えない!

「皆さんすいません。お願いします。」

「私も頑張ってお手伝いしますね」
と結実さん。

「私も一緒に行こうかしら?」

え、お母さんも?
「あの、お母さんは」

俺の言葉を遮るように、お父さんが
「そうしない。邪魔はしないでね!」

「この人数だと乗れないね?
玄さん、
ホテルのマイクロバスを使いなさい」

「ホテル?マイクロバス?」

「そうか話してなかったね、
僕はホテルを経営しているんだよ。
今度、泊まりに来ると良い。
スウィートルームを用意しておくよ。」

ホテル、経営、ホテル王?

「はい」しか言えなかった!

これ夢とか詐欺とかじゃないよな!?

そんな事を話しているうちに、食事も終わり
気づけば時刻は10時を回っていた!
そろそろ帰らないと!

「あの、僕そろそろ帰らないと!」

「良かったら、泊まっていって下さい。」
結実さん 言った

「そうね。涼ちゃん泊まっていきなさい」
とお母さんも

「そうすると良い。部屋も選んでいきなさい
これから住む涼君の部屋を」

「でも、着替えとかないし」

「それなら、大丈夫だよ。」

お父さんがメイドさんの1人に声をかけた
「小宮山さん服など着替えはあるよね。」

「はい。ございます。旦那様」

あるんだ!?
「はい。よろしくお願いします。」


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