神様には成れない。
時間に身を任せて彼に会うのに腹を括る為、シフト表を確認していたのに、ただただ悪戯に感情を掻きまわしただけだった。
そもそも、腹なんて括れる筈もなかったのだ。
電話ですらちゃんと話せていなかったのに、直接会った時にどうなってしまうのか想像に難くない。
それなのに、思いがけずに恋愛相談みたいになってしまったとは言え、自覚せずにはいられない。
「……誰の物にもなってほしくない」
とか。
こんなのはもう……と結論まで辿りつきそうになる前に私は目を閉じた。
暗い視界で思いだすのはやっぱり昨日の事で、目を塞がれていた感覚すら思いだせる。
「っ~~」
唇を噛みしめながら、只管に雑念を消そうと思考を外に追いやっている内に、私はいつの間にか眠りに堕ちて行っていた。