神様には成れない。
14:心臓が鳴り止まない。
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「……あつ」
バイトを終えて外に出ると、夜なのに肌にまとわりつくような気持ち悪さと暑さを感じた。
今まで冷房の中に居たせいもあるのだろうが、どうしたって体は重い。
このダルさで家に帰るのは気が滅入る。
こんな事なら大学近くでバイトを選ぶより家の近くで選んだ方が良かったのでは、と考えてしまうのだが選んだのは他でもない私だ。
それに家から離れた場所の方がメリハリが出来て、大学もバイトも気を入れて出来るのだから結果として良いのも事実。
一瞬の事を我慢すればいいだけだ。
「よし!……ん?」
気を入れ直して帰ろうと駅に向かおうと思ったのだが、不意に鞄の中でスマホが震える。
長い間震えているのでどうやら着信のようだが。スマホを取り出そうとする間に切れてしまう。
一体誰だろうかと画面を見れば
「う?え?」
未だかつてない数の着信が通知を埋めていた。
それも登録されていない番号から何件も。