神様には成れない。
起動が終わり、電源が落ちていた間の通知が軽快な音と共に一気に押し寄せる。
流れていく通知画面を眺めれば、確かに京ちゃんからもあった。他にはお母さん、大学の友達、バイト先から、他にもショップからの通知なんてものが多々あった。
それらを確認するのはとりあえず置いておくことにして、とにかく彼からの連絡先を呼び出す。
数度、短い音が鳴るも返ってくるのは機械音声。
「……繋がらない」
電波が届かない、もしくは電源が入っていないとアナウンスされるばかりで、彼と繋がってはくれない。
着信履歴を見る限りでは帰省してからの二日間まで、着信は何度か来ているようだった。
次いで、最後に来ていたメッセージを確認するも、帰省する直前、最後にしていた他愛のない会話の返答だけだった。
携帯の電源が入れられない場所に居るのか、それとも私のように忘れて充電がなくなったのか。考え得る事象はいくつもあるのに、納得出来るような理由を見つけれない。
只管に不安感に駆られる。
「出ないの?」
気遣うように短く問われて、コクリと頷く。
「気にし過ぎ。だとは思うんだけど……」
と、自分の情けなさを笑いながら誤魔化して、今度は別の番号を呼び出した。