神様には成れない。


「確かに」


言葉に妙な納得をしてしまう。が、私には経験がない事なので想像としては何とでも言えてしまう為、当人の立場としてはどうなのかハッキリとは分からない。


「こう言うと何だけど、私が知ってる限り可愛い子ばかりだったけど、それでも駄目なの?」

「あ~〜……ね、そうだね。何で俺?って言うくらい可愛い子とかもいたよね。いたいた」


興味がなさそうにしながらも、一応ながら一般的な美意識のようなものは持っているらしいことに何故だか安堵を覚えた。

それでも彼にとっては取るに足らない事なのか、遠くの方を見つめている。


「見た目で判断して完結するなら俺だって今頃普通に恋愛出来てたかもね」

「人間見た目より中身ってやつ?」

「そんな綺麗事俺言わないよ。俺だってこの通りこと恋愛に関してはポンコツみたいだし?」

「あ、」


自覚はあったんだ。と言いそうになるのを押し殺して曖昧に笑って見せる。

そのことに関して酷く鈍いだけの話らしい。


「そりゃ見た目だって重要だよ。この花だって綺麗だから愛でられるし、あっちにあった食虫植物は見た目が刺々しいから嫌厭されてたでしょ、同じ植物なのに。だからやっぱり人間だって見た目七割で判断するよ」


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