神様には成れない。
妙に納得したような表情を見せて、ポツリと言葉を落とす。
率直に言われたからなのだろうか、面を食らったような表情を見せた京ちゃんは、それでもそっぽを向きながら言った。
「そうよ。でもコンプレックスなんてこうやって隠せるし、ブスな私でも千花は私の事否定しなかった。……だからアンタも見た目で釣られるような女は放っておけばいいわ。いつかその内中身を見てくれる子だっているんだから」
「っ、京ちゃん……!口悪いけどいい子だね……!俺感動しちゃった……!」
京ちゃんの言葉に感銘を受けたのか涙ぐみながら、うんうんと何度も頷きを見せた。
これが話の本題であり、”女の子に聞いてほしかった話”なのだろうか。と少々疑問は残るも、佐伯くんはすっきりした顔を見せているのでそれでいいのかもしれない。
「俺がせこかった。淵で釣って合コン開くなんてそりゃ顔目当てでしかこねぇよな!」
「えっ!淵くん合コン行くの……!?」
そしてまた、佐伯くんの新たな話のタネ投下で話の芽が出た。