神様には成れない。


しかしながら、予想だにしなかった事に驚く以外に何ができようか。

どう考えたって、淵くんと合コンは結び付かない。


「連絡先ごみ箱に捨てるのに……?」

「瀬戸さん毎回それ言うよねぇ」

「お!それ知ってるって事はもしや千花ちゃん同じバイト先の子だな!?どうりで大学で見たことのない子だと思った。ってことはぁ……?京ちゃんは千花ちゃんと同じ大学だ!?」

「残念。私専門学生だから」

「ああ~そっかぁ~~」


漸く佐伯くんが私達の関係性を把握するに至ったけれど、まだ衝撃が消えなくてジッと淵くんを見つめてしまう。

その顔はやはり綺麗ではあり、合コンを開くとなれば女の子だって寄ってくるだろうと安易にわかる。


「騙されたんだよ。飯行くって言うからついて行ったらそれだったってだけで」


あくまでも不本意、不可抗力と主張する。加えて興味なさそうなのは今更か。

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