神様には成れない。


「そもそも、お前が開いたのに途中で勝手に帰るからあの後大変だったんだけど。そうしたら街中で女の子に絡んでるし。しかも瀬戸さんと瀬戸さんの友達だし」


苦労したというように、トゲトゲしく言い放つ。

その棘を気にする風でもなく、佐伯くんは不満があるかのように唇を尖らせた。


「だぁってさー、確かに俺、一人の女の子引っ掛けてくれたら帰ってはいいとは言ったけど、全員引っ掛けるなんて聞いてない。ほかの奴も悔しがってたし、俺だって悔しいからそりゃ逃げるわ!」

「知らないんだけど」

「アンタほんっとうにセコイのね」

「そうだよ~~俺セコすぎたんだよ~~」


また嘆きを上げて、今日の事を悔やむかのように机に伏せた。


「淵くんが合コン……」

「んん~~?そんな意外?」

「しかも女の子引っ掛ける……?」


人当たりがいいのは重々承知で、可能なのだろうが、だからと言ってそれだけで全員引っ掛けることが出来るかと言えば、流石に無理なのではないか。

純粋に疑問に思い頭をひねる。


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