神様には成れない。
「淵はなぁ。すげぇんだよ。ちょっとこうしてって言ったら、上手くやるし、それだけで全員を引っ掛けるポテンシャルを持ってんだよ」
「えっ、こわ。アンタとんでもないタラシなんじゃないの?千花に手は出さないでよね?」
「うーん……あはは」
反論する気がないのか、出来ないのか。
言いたい放題言われているにも関わらず、その事に関しては困惑を浮かべながら曖昧に笑う。
「ちょっと例えば、今日やったこと千花ちゃんにやってみ?」
「えっ!?何で私!?」
「普通に京ちゃんは嫌がりそうだから」
順当なことを言われてしまえば言い返す術もない。
「えぇぇ……やったことって言われてた通りなんだけど……そうだなぁ」
言われていたこと、やったことを思い返しているのか口元に手を当て考えるしぐさを見せる。
そうして、うん、と頷き不意に柔らかく微笑んだ。