モテ男子が恋愛したくない私に本気をだした結果。
それから少しして、出すものが終わり、皆で休憩していると。
「蒼井くん。
ちょっと、いいかな?」
1人戻ってきた委員長さんが、にっこり笑顔で蒼井の名前を呼んだ。
おでこに、怒りのマークが見えるのは、ぜひ気のせいであってほしい。
「げっ、な、なんですか?」
音が付くくらいにっこりと笑った委員長さんと、狼狽える蒼井。
その様子はまるで、今にも食べられそうな小動物と、肉食動物のよう。
な、なんか恐ろしく禍々しいオーラ出してない?
蒼井……、なにやらかしたの?
同じクラスの実行委員として、次に続く言葉に私まで変に緊張するんだけど!?
「さっき出してもらったクラス名簿……あれ、何?」
「何、とは?」
クラス名簿って、体調が悪かった私のために、蒼井が1人で作ってくれたやつだよね?
一体それがどうし……
「字が適当すぎて、読めないんだけど!?」
「え、マジですか」