モテ男子が恋愛したくない私に本気をだした結果。
「ちょっと、委員長?
俺の彼女に手、出そうとしないてもらえます?この子、俺のなんで」
「ちょっ、蒼井!?」
途端にムッとした顔を浮かべた蒼井に、ふわっと優しく後ろから抱きしめられ、じたばたと抵抗する私。
彼女って……
今といい、さっきといい、いつ私が蒼井の彼女になったの?
てか、目の前に委員長さんがいるからこの体勢、恥ずかしいんだけど!!?
「それに俺、莉世と1ミリ足りとも離れたくないんですよね。莉世の傍にいないと、俺、息もできない」
「じゃあ、霧雨さんがいない時、お前は死んでるんだな」
ナイスツッコミをする委員長さんの前で、胸の前でクロスされた腕に力が入る。
「もう、蒼井ってば離しなさいよ!!」
「莉世、また顔真っ赤にさせて……照れてんの?
ほんっと、可愛い。俺のこと、殺す気?」
「真っ赤になってないし、可愛くもないし、知らないから」
蒼井の口から出てくるとんでもない発言に、委員長さんの目が次第にスっと細められていく。