モテ男子が恋愛したくない私に本気をだした結果。
何が、守ってやりたいだ。
何が、救ってやりたいだよ。
言ったそばから、これじゃねーか!!
何やってんだよ、俺………
あの時の後悔が、また心をジワジワと埋めつくしていく。
必ずしも莉世が天野といるとは限らない。
でも、このザワザワとした心のざわめきは。
背筋に走る冷たい何かは。
莉世に何かあったとしか考えられない。
そんな予感しかしない。
莉世、ごめん………
また、傍にいてやれなかった。
フツフツと混み上がる後悔に、ぐっと唇を噛み締めた。
まだ校内に残る生徒に不思議目で見られようが、女子に呼び止められようが、全部無視して俺はこれでもかというくらい、全速力で体育館倉庫に向かった。