モテ男子が恋愛したくない私に本気をだした結果。
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「ちょっと、伊吹くん!!
離れてよー」


「え〜、たまにはいいじゃん」


くっついていた体を離した後、座りこんで、まるで恋人同士のように、肩を寄せ合って話す2人。


どうして、莉世が天野のことを下の名前で呼んで………


けど、1番驚いたのはそれだけじゃない。


「あはは!!
やっぱり、伊吹くんは面白いね?」


普段の莉世とは、まるで正反対。


普段クールで、どんな俺の言葉にもそっけなく返す莉世が。


俺が抱きしめたり、ちょっと耳元で囁いただけでふいっと横を向いて、照れる莉世が。


今はなんともないことのように、天野と手を繋いでいる。


ニコニコとして、声を出して笑ってる。



なんで、どうして………



─────莉世を見ているのに、それはまるで違う人物を見ているようで。



天野に、あんな俺には向けたことのないような、ほんのり頬を染めて微笑む莉世に。



ショックで、足が体が……動かなかった。


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