モテ男子が恋愛したくない私に本気をだした結果。
それから中へと通され、席につく。
「……ここ、ブルースター?」
「そうそう」
昨日打ち上げで結局来られなかったこのお店。
夜はバイキングをやってることは知ってたけど、昼間に来たのは初めて……
と、ふっと周りをキョロキョロした瞬間。
「あ、あれっ……!」
「お、やっぱり反応した」
ニッと笑った蒼井の向こう側に広がるそれに、思わず目線が釘付けになる。
天井から光を落とすシャンデリアは、窓から差し込む陽の光で、より一層きれいに見える。
その下で、色とりどりに輝く、まるで宝石のようなもの。
「こ、これはすごい……」
「驚いた?」
「うん……っ」
こっち、と蒼井に手を引かれるようにしてそこへ近づくと、透明のお皿に乗った数々のスイーツに、我も忘れて見入ってしまう。
聞けばスイーツバイキングらしく、ケーキ、ゼリー、タルト、プリン、などなど盛りだくさん。
カラフルで見た目も可愛くて、全てが美味しそうに見える。
なんだか昨日の夜見た、星空みたい……
真っ暗な闇の中で瞬く満点の星。
透明の器や花々で飾られたそのスペースは、まるで夜空に星が散らばっているよう。
あぁ、早く食べたい……
「莉世、スイーツとか甘いもの好きだろ?」
「えっ……、なんで知ってるの?」
たくさんのスイーツに目を奪われている私の横で、蒼井がクスクス笑う。
話したこと、あったっけ……?